こんにちは!ギダッチ(@oddordinary)です。
写真用フィルムには、使用期限が設定されています。その期限を過ぎたらすぐダメになるというわけではないのですが、だんだんと老化していきます。
そのひとつの目安として、設定されている期限です。
今回は、その使用期限が切れて10年経過したリバーサルフィルムを使用して撮影してきました。一体どんな写真が撮れたのでしょうか。
その結果を共有していきたいと思います。
期限切れフィルムの味
期限が切れたフィルムというのは、色が変色していたり、粒子が粗くなっていたりすることが多いため、その効果を狙って、1つの表現方法として使用されたりもします。
ネガフィルムだと、そこまで酷くはなったりしないと思いますが、今回使用したのは「リバーサルフィルム」です。
リバーサルフィルムは、そのあたりがけっこうシビアなので、今回はダメで元々!という意気込みで実験してみました。
リバーサルフィルム 【Kodak エクタクローム E100 GX】
今回使用したのは、2000年代前半にかけて販売されていた【Kodak エクタクローム E100 GX】です。
某オークションサイトで手に入れました。
深く、暖かみのある色。やさしさまでも写し込む
粒状性の高さに加えて、特に暖色系のカラーバランスを高めました。ぬくもりや暖かみのある発色が被写体の深みを引き出します。光源の変化に幅広く対応し、スポーツ写真や自然光下での撮影に最適。曇天・雨天にも適しています。
引用:ヨドバシカメラ
自然で暖かい描写だったとのことです。
2009年10月に期限切れ
ご覧のとおり、パッケージに使用期限が書かれています。2009年10月になっています。
期限が切れて10年経過したフィルムで撮影した写真
期限が切れて10年経過したリバーサルフィルムフィルム【Kodak エクタクローム E100 GX】で撮影した写真を見ていただきたいと思います。
現像上がってきたそのままをご覧頂きます。補正などはしていません。
使用カメラ:CONTAX RX
使用レンズ:Helios 44-2 58mm F2
まず驚いたのは、全てのコマがわりとしっかり写っていたという事です。保存状態が良かったんだと思います。
これなんか、期限切れなのかわからないレベル。
こういう逆光の写真は、すこし変色が見られます。
ですが、この繊細な描写、いいですよね。
尾道の【LOG】というゲストハウスやカフェなどの一体型複合施設で撮影しました。インドの建築事務所《スタジオ・ムンバイ》がデザインを手掛けた話題の建築です。
うん、色再現性が素晴らしいフィルムですね。
粒子の粗さ(ザラザラ感)も、あまり感じられません。
このあたりは、少し色あせ感があります。
尾道の街並みをリバーサルフィルムで写す。ドラマチックになりますね。
空気感が伝わるようです。
この猫はほんとによく寝る子なんです。
元々は暖色系の色合いみたいですが、こちらのフィルムは青がかっていますね。期限切れの効果ですね。
このパキッとしない感じがまた良いですね。
リバーサルフィルムの繊細でリアルな描写。
まとめ
いかがでしたでしょうか?現像に出す前は、使えるのはないかもな~、なんて思っていましたが、意外にもしっかり写っていて感動しました。
期限が切れて10年経過したリバーサルフィルムでも、ここまで写って、そして期限切れ特有の色あせや変色などの効果を得ることが出来るんですね。
今回の実験は大成功だと思います。
ですが、保存状態によっても変わってくるので、大きく期限が切れたフィルムを使うときは、ダメもとでトライしましょう!
では、今回はこの辺で。
ちなみに、現在この【E100】シリーズのフィルムが再販されています。
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